紹介
正義への報酬(RFJ)プログラムでは、米国がテロ組織として指定したイスラム革命防衛隊(Islamic Revolutionary Guard Corps: IRGC)の金融メカニズム阻止につながる情報に対し、最高1500万ドルの報酬を提供している。
ホセイン・ハテフィ・アルダカーニはイランの実業家で、IRGCの兵器生産と販売を支える高度な技術の獲得と販売を支援してきた。2014年以来、アルダカーニは、マレーシアや香港を拠点とする偽装会社やアラブ首長国連邦(UAE)の物流企業など、仲介企業のネットワークを利用して、イランの兵器プログラムのために、米国や外国由来の機密性の高い材料、部品、技術を調達し、イラン・イスラム共和国(イラン)への移転を促進してきた。シャヘド136やシャヘド131攻撃型無人航空機(UAVまたはドローン)を含むこれらの兵器は、IRGCのために開発され、国際市場で販売される。これらUAVの一部はロシア軍に売却され、ウクライナでの違法な軍事作戦に使用されている。これらの武器販売からの収益は、直接IRGCの利益となる。
ウクライナその他の紛争地域で回収されたシャヘド・ドローンの残骸からは、アルダカーニ・ネットワークが調達した米国由来の飛行誘導部品が確認されている。さらに、アルダカーニ・ネットワークは、米国が輸出管理する弾道ミサイル用高電子移動度トランジスタ(high electron mobility transistor: HEMTs)その他の部品のほか、兵器に応用される他の電子機器を違法に調達している。
アルダカーニ・ネットワークをサポートするマレーシアの偽装会社には、アルタ・ウェーブ社(Arta Wave Sdn Bhd)、インテグレーテッド・サイエンティフィック・マイクロウェーブ・テクノロジーズ(Integrated Scientific Microwave Technologies)、テックノロジ・メラク社(Tecknologi Merak Sdn Bhd)などがある。これらの会社等はマレーシアのクアラルンプールに法人登記があり、香港に未登記の代表者と共通の住所がある。これらの企業は、イランとIRGCを標的とした米国の制裁と輸出規制のために、合法的な調達ルートでは入手できない米国産・外国産の材料を入手するため、アルダカーニの代理組織として活動している。
ドバイを拠点とするスマート・メール・サービシズ(Smart Mail Services)やリング・フィールドFZE(Ring Field FZE)など、UAEを拠点とする企業は、虚偽または誤解を招くような船積み情報を提出して米国および米国以外の制裁や輸出管理規制を回避し、アルダカーニに代わってIRGC向けに違法に調達された部品を積み替えるために利用された、故意の船積み支援組織として特定されている。
また、アルダカーニはテヘランを拠点とするカバン・エレクトロニクス社(Kavan Electronics Co, Ltd)、バサマド・エレクトロニック・プーヤ・エンジニアリング社(Basamad Electronic Pouya Engineering Co)、テイフ・タドビル・アリヤ・エンジニアリング社(Teyf Tadbir Arya Engineering Co)を運営している。
2023年12月19日、米司法省は、IRGCのための米国製デュアルユース・マイクロエレクトロニクス調達に関する罪でアルダカーニを起訴したと発表した。同時に、米国財務省は、大統領令第13382号に基づき、アルダカーニと10の関連組織を特別指定国民(Specially Designated National)のリストに加えた。この大統領令は、大量破壊兵器の拡散とその運輸手段を対象としている。その制裁措置により、米国人による、または米国内における取引のうち(米国を経由する取引を含む)、資産凍結され、または指定された人物のすべての資産または資産権益に係わる取引は、すべて禁じられている。
